『タブラと姿勢』②習慣と癖

20170411_01


月のあるところ

月を指す指先ばかりを見て、月のあるところを見ていなかった。
月のあるところを見なければいけないことがわかった。
でも頭でわかっただけでは、まだそれはわかったとはいえない。
実践して出来るようになって初めて本当にわかったといえるようになる。
というのが前回の記事ですが、もちろん今現在も分かっていないことだらけなので、月のあるところを目指すのに、誤りがあれば軌道修正を出来るように、整理しアウトプットしつつ日々実践していきたいと思います。
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習慣を変える

何事も3週間続ければ習慣となり、3ヶ月続ければ身についてくるといわれます。
「始めたら最低でも3週間は毎日継続することが大事」
「継続のコツは小さなことから始めること」
だそうです。
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実験

そこで、僕も実験として、起床時間を変えてみるということをしてみました。
それまで夜型だったのを、朝早く起きることにしたのです。
でも、かなり万年睡眠不足になっていたので、早く起きてしまっては余計に睡眠時間が少なくなるのではないか、と最初は心配していました。
ちなみに、あのザキール・フセインは、本格的に学び始めた(正確な意味は割愛します)7歳の時から朝3時起きでタブラを学んでいたそうですが、それが普通の生活で当たり前の習慣だったといいます。
爪の垢を煎じて飲むつもりで始めてみましたが、6ヶ月も続けていると、仮に前の日が遅くても勝手に目が覚めてしまうようになりました。
「早起きは三文の得」と言われるように、いわゆる朝活の効果は色々なところで語られていますが、僕の個人的な効果についてはまた後々のテーマで触れていきます。
睡眠の大切さも本当の意味でわかりました。こちらも機会があればまた触れていきます。
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やっかいな癖

3週間が習慣を変えるポイントだとしたら、3ヶ月というのが癖をなおす上でのひとつの目安ではないかと思います。
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さて、ここからが本題なのですが、やっかいな癖、上達の邪魔をしている最大のもの、僕の場合それは「力み」でした。
癖というのは、だいたい本人も気づいていない・気づけないほど深く染み付いたものです。
仮に、それが悪い癖だと気づけたとしても、どう抜け出したらいいのかなんてわかならい。
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「力み」
それがどれだけ根深く、手強く、やっかいな代物であるか。
それは癖のいる場所が「無意識」の領域だから。
意識して手の届くところにいないから当然わからないのです。
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絶対にミスしてはいけない!

でも、この「力み」は一つ一つ丁寧に取り除いていかなければ、全くどこへも動けないほどカチコチに凝り固まっていました。

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演奏中にも力みがあると、音も当然良くない上にミスをします。
「なんでそこでミスするんだ?そこでは絶対にミスしてはいけない!」
…絶対にミスしてはいけない!絶対にミスをしてはいけない!絶対にだ!!!
強く思うほど、確実なまでにミスります。。
それを練習すればするほど、やっぱりミスる。。
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ひどく落ち込み、傷つき、さらに出来ない自分を責めて傷つけます。
この負の連鎖は無限ループのように自分を追い詰め、さらなる「力み」を溜め込んでいきます。
負の無限ループのなかは、まるで、真っ暗で冷たく重いもので満たされ、息も苦しくなる出口のないトンネルの中にいるような感じです。
「このままではいけない」という焦りばかりが募り、さらに追い込み、そこから抜け出す方法も発想もエネルギーまでもどんどん奪われてしまいます。
気づけば、芸術の素となる感受性までも固くなり灰色になってしまったかのようです。
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なぜ「力む」のか?

この問題に悩み、苦しみ、いろいろと解決策やヒントを求めて、身体の仕組みやら使い方のあれやこれやを色々探し回りました。
もうこれは、生まれ持った自分の性格や性質で諦める以外にないのではないかと薄々感じながら…
アレクサンダーテクニーク、古武術、脱力法、ストレッチ法、呼吸法…etc
世の中には沢山の知恵やヒントがありました。

藁にもすがる思いで、色々試しました。

が、イマイチ決定打を得られた直感がありません。

ですが、そうこうしているうちに、ひとつ「大事なこと」を知ることが出来たのです。

もちろん知っただけでは「わかった」出来たとは言えない、のですが、、
ですが、ですが!少なくとも
それを除くことは可能だ!
まるで光明が差したようでした。
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次回は、その「大事なこと」、そしてこの「力み」をテーマに続けていきたいと思います。