アリアクバルカーン生誕98周年記念コンサートに出演しました!

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アリアクバルカーン生誕98周年記念コンサートに出演しました!

ディプトニルとの演奏 Dwiptanil Bhattacharjee (Sarode) / Kazuto Sashihara (Tabla)

コルカタで開催されたアリアクバルカーン生誕98周年記念コンサートに出演させていただきました。

Very happy and honoured to be a part of the concert Celebrating 98th years of Padma Vibhushan Ustad Ali Akbar Khan. 


終演後に。右から2人目はAli Akbar Khanの孫でサロード奏者のShiraz Ali Khan。今回のコンサートを主催してくださいました。

インドでは、生誕記念や追悼記念のコンサートが本当に沢山開催されます。
常にグルに対する敬愛と感謝を形として表現し、そして常にその祝福に与りながら研鑽していく。
その祝福の元で育っていける環境を、こういったコンサートによっても生み出しているのだと感じます。
14時から22時過ぎまで続いたステージでは、スクールの子供達も演奏しました。
それぞれの段階でそれぞれが祝福を戴きながら、その中で成長していける環境がここにあるように感じました。
だからこの音楽に取り組む上での困難はあっても不安や恐れは生まれない。
「音楽は100%ポジティブな成分で出来ている」という言葉の意味を、また改めて実感しました。


コンサートでの演奏動画です。



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それはあなたの道ですか


約束

2019年3月、コルカタへ行ってきました。

最大の目的は、師匠に会い、師匠の前に自分を置き、この芸の道において師匠と交わした約束を、果たして守り続けていられているだろうか、ということを確認するためです。

これは生涯変わることがない約束。変わることがないということは、それが変わらずに守られている状態であり続けるための、絶えまない努力が必要ということです。

それは一見してとても厳しく見えるかもしれません。

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今回の渡印中、いつものようにレッスンのため師匠宅に向かう途中で、ふと不思議な感覚に包まれました。

自分を取り囲み関わるすべての人が、自分をサポートし道の先へ連れて行ってくれているような不思議な感覚でした。それは、師匠をはじめ皆が手を引いて目的の地へ連れて行ってくれているようでした。言われようもない至福感と同時に、「自分が」努力して頑張っているつもりになっているだろうが決して「お前が」ではないのだよ、と天に言われているような感じもしました。

確かに、かつての自分とは違うところを歩いている実感はあります。でも、しばらくはこの体験が何であるか受け止めかねていました。

いま分かるのは「約束の道を歩いている限り」というのが絶対条件であるということです。

道を外れるのはあまりにも簡単なこと、あまりにも呆気ないことです。

一方で、道を歩いていけることというのはあまりにも幸せなことです。


95%

「学ぶ上で師が出来ることは5%、残りの95%は弟子次第だ」

と、昨年7月のGanda-Bandhan(ガンダバンダン)の儀式 のときに、師匠が口にした言葉です。

「道を歩いている限り」その限りにおけるかどうかが、いかに大きいことであるかということ。


導かれ続けるために

あなたのいま歩いているところ

それは本当にあなたの道ですか?

いつも自分に問い続けたい。

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Matra タブラワークショップ

Matra

Matra とは、インド音楽においてリズムの拍を意味します。

オニンド・チャタルジー師匠とオヌブロート先生が、現在精力的に進めているプロジェクト「Matra」は、

「Music Academy for Tabla Research by Anindo Chatterjee」の頭文字M.A.T.R.A

を、このインド音楽の拍・Beatとかけて名付けられています。

粋なネーミングです。


タブラリトリート

Matraプレゼンツによるワークショップは、現在、インド各地、またヨーロッパやアメリカなどでも開催されていて、オニンド師匠は、その自身の持てる膨大な知識と技術を各地の優秀な人材に受け継いでいこうとしています。

「誰の弟子・生徒であっても関係ない。ほとんどのタブラ奏者は友人であるし、その生徒達に対しても自分に出来ることがある。」

色々と流派や派閥、政治的なややこしいことなども、伝統芸能社会なので少なからず存在はしていますが、それらとは距離を置いて、純粋にタブラを追求してきた師匠らしいオープンな意思が伺えます。

受け継いできた伝統に対する深い敬意と、その50年に及ぶキャリアを通して背負う強い責任感。

分かるなどと言えることは到底ありませんが、少しずつそういうことも感じられるようになってきました。

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下のインタビュー動画でもMatraと自身の責任について話しています。

21’30あたり。ヒンディー語なのですが、英語も混じっていて何となく意味がわかります。

Pt. Anindo Chatterjee’s Exclusive Interview


初参加

今回はそのオニンド師匠のワークショップに初めて参加してきます。

前回3月にコルカタに行った時には、このMatraのワークショップを通して師匠の元に弟子入りしたインド各地の若い精鋭達も集まって来ていて、彼らとの交流を通して、伝統を学んでいく姿勢や、師弟関係についても大いに学ぶことが出来ました。

今回も体当たりで身体で学んできます。

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このワークショップの翌週には、インドでは「グルプルニマ」という師匠に感謝を捧げる日があります。


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2018 コルカタ

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コルカタ

に来ています。
到着早々から毎日怒涛のレッスンレッスン、練習練習漬けの日々で早10日が過ぎました。
今この環境にいられるのが嬉しくて夢のようです。
師匠との時間、音・言葉・空気・雰囲気・周りの環境、今ここにあるものを吸収出来るだけ吸収したい。

ここが自分のいるべきところ

ここにいられるのは当たり前なことではありません。
日本にいる間は瞑想やイメージングなどで得ようとしていた環境です。
でも今は、「ここが自分のいるべきところ」なんだという実感が強く込み上げてきています。
この実感が湧いてくること自体が自分にとっては率直に喜びです。
この実感を出来るだけ深く潜在意識にすり込んでいきたい。
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この10日間は

僕がコルカタに到着したのと同時に、インド各地から師匠の元に集まって来ている生徒達の短期集中レッスンが始まり、この10日間はずっと彼らと一緒でした。

ジャイプールやチェンナイ、ケララといった遠いところから10日間だけ来ているので、その分求める氣持ちが強く、モチベーションが高いので、刺激を受けると同時に自分の学び方の参考に大いになります。

レッスン後もずっと一緒に練習していましたが、20歳前後の若くて優秀な彼らが、どれだけ師匠を慕いタブラを愛しているのか肌で感じ続けていました。

タブラを学ぶとはどういうことか、というのを外国人の視点でなく、インドの伝統の中での若いこれからのインド人の視点でリアルに感じ、知ることが出来たのは大きな収穫です。

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今回の課題

として持ってきたのは「師匠との関係性に踏み出すこと」でした。

そして踏み出すことは出来た、ということが前回と今回の渡印で確認するまでは出来たと思っています。

これについては、また書けたらと思っています。

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今回の滞在はあと10日…

この週末は師匠がデリーに行って不在になるため、これまでいただいた山のような宿題に取り組みます。