ディプトニルによるタブラワークショップ終了

  • 0

ディプトニルによるタブラワークショップ終了

s_IMG_4185


来日中の気鋭サロード奏者

ディプトニルによるタブラワークショップが終了しました!

タブラ奏者によるものではなく、メロディー奏者によるタブラのワークショップというところが今回の大きな意義になりました。
*

s_IMG_4182
Dha はオープン

まずはタブラのそれぞれの音の特徴について。音のキャラクター、発声のしかたなど、それはどういう音でどうメロディーと一緒に音楽を作るのか。
技術的にこう叩くというような指導ではなく、音そのものがどういう音かという解説。メロディ奏者がそれぞれの音のキャラクターをどういう風に聴いて演奏しているかでもあり、そう聞こえていなければ伴奏にはならないということです。
Dha はオープン
彼がこういう時、それは技術的にこう叩けばこう鳴るよということではなく、音そのものの性格について言っていたのですね。
ディプトニルの父オシム・バッタチャルジー氏は、オニンド・チャッタルジー師匠の古くからの弟子でもあり、ディプトニル本人も日常的にタブラのレッスンにも親しんでいるために、タブラへの造詣も深く、ワークショップでも参加者一人一人に丁寧に対応してくれていました。
*

s_IMG_4195
それぞれの声、音色

楽器にはそれぞれの声があり、音色があり、歌がある
それを踏まえて、サロードに合わせた演奏を更に一歩踏み込ませていきます。
今回は一人一人順番に時間をとって、相手に合わせてじっくり丁寧に対応していくワークショップになりました。
様々なテンポで実践し、それぞれにアドバイスをしていきます。
とにかく良く聴き、良く感じることだ
それが最大のメッセージでした。
*

すぐに答えがほしい

私たちはすぐに答えを求めがちです。分からない理解できない呑み込めないことを「それはつまりこういうことね」と自分のすでに知っていることの範疇で納得しようとしてしまう。納得できればスッキリするし、なんだか達成感もある。
でも学びとはどうやらそういうことではないんですね。
どうして出来ないんだろうと、時には悶々としながらも身体で覚えていくと、ある日突然頭でもストンと理解できるときがくる。
よく「腑に落ちる」という言葉が使われますが、「腑」というのは内臓です。つまり内臓で理解する、身体で理解するということ。
*

s_IMG_4166
「知っている」のフィルターを取り払う

この夏8月にコルカタに行き、師匠の元、学びを深めてきました。また数日間ディプトニルの家にも滞在し、父オシム氏にも指導を仰いできました。
たくさん知っているけれど、何かが決定的に抜け落ちている
それは基礎工事をせずに建て始めた家のようなものです。建てれば建て続けるほど傾く。自分がそんな状況にあると気づき、根底から変われるのか、学び方を変えられるのかを見極めるためのものでした。
それは今まで「知っていた」ものであったことを、新しく「知らない」ものとして観、聴くことが出来るかということでした。
*

s_IMG_4201
ノートの中には音楽はない

これは、今回もディプトニルが繰り返し言っていたことです。
伝統的には口承のものだとしても、インドでも学ぶにあたってノートは使います。でも、それには実践的な学びがあることが大前提になっています。
実践が抜けたノート学習の弊害として、
・ノートに書いてあることが答えであると錯覚してしまう
・ノートに書くことで「知っている」ことだと錯覚してしまう
そうなると、目の前のものが観えず、目の前の音が聴けずになってしまいます。
*

s_IMG_4161
どんどんシェア

ディプトニルは、毎日午前中の2、3時間はひたすら基礎練習していました。あらゆるテンポでじっくりと基本的なフィンガリングやピッキングそしてコンビネーション。

彼の家に滞在して、一緒にその練習をしてみた時に理屈ではなく感じたものを「ああ、これはもっとシェアしていきたいものだな」と思ったのでした。

得られた学びはどんどんシェアしていきます。なにしろ一生で個人が学べるものは限られています。

今回のワークショップでシェア出来たのは、ほんの触りだけかもしれませんしが、また機会を増やしていけたらいいなと思いますし、内容も充実していきたいと思っています。

最後になりましたが、雨の中ご参加いただいた皆様ありがとうございました!

*


ディプトニル・バッタチャルジー来日公演2017

オフィシャルウェブサイト
http://dpnljp2017.tumblr.com/

 

今年はもう残すところあとふたつです!

10/26(木)
インド古典音楽 x Odaka Yoga®山下恵
【演奏】ディプトニル(サロード) 、きゅうり(タブラ)
【ヨガ指導】山下恵
【時間】開場19:15, Yoga(生演奏付き) 19:30-, Live(演奏のみ) 20:30-
【料金】6,500円(ヨガ+ライブ+チャイ) /Live(演奏のみ20:30- ) 3,000円
【会場】Under the Tree nakameguro http://utnakameguro.com
【住所】東京都目黒区東山 1-9-14-202
【アクセス】東横線、日比谷線. 中目黒駅から徒歩7分
田園都市線池尻大橋から徒歩10分
井の頭線神泉駅から徒歩16分
【ご予約・お問合せ】 kyuri.tabla@gmail.com
【主催】山下恵&きゅうり

 

 

10/27(金)
サロード演奏×yoga 夜のコラボワークショップ
【演奏】ディプトニル(サロード)
【ヨガ指導】yukari
【時間】19:30-21:30
【料金】6,500円(瞑想・おやつ・お茶含む)
【会場】誕生八幡神社 1階和室 http://www.sinakan.jp/entry.html?id=34796
【住所】東京都品川区上大崎2-13-36
【アクセス】JR目黒駅東口より徒歩2分
【ご予約】nidaのWebサイトhttp://www.supersaas.jp/schedule/nidayoga/%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%82%B9
【お問合せ】nidayoga@gmail.com
【主催】nida

 


  • 0

ディプトニル来日2017 特別タブラワークショップ開催!

s_171022_dwiptanil_workshop3

 


10月 まもなく再来日

昨年初来日したディプトニルが、今年もまもなく再来日します!

この来日の機会に、再びタブラ向けのワークショップを開催出来ることになりました!

インド音楽におけるタブラの伴奏について、伝統の核心にいる若き音楽家から学べるまたとない機会です。


ディプトニル来日2017 特別タブラワークショップ

2017年10月22日(日)

時間:16:00 – 18:00

場所:代々木周辺(ご予約の方に直接詳細をご案内いたします)

料金:5000円

講師:ディプトニル・バッタチャルジー
(ナビゲーター:指原一登)

ご予約・お問い合わせ:mail@kazutosashihara.com

備考:楽器持参(キーはサロードに合わせてCになります。楽器について質問・疑問などがありましたらお気軽にご相談ください。)


内容

サロードによるメロディの様々なアプローチに対して、「テカ」という基本のリズムがどう絡み音楽が構成されているかを、実際に演奏しながら体験として身体的に学んでいくものです。

主題となるのは『聴くこと』。
自分の手元でなく、「サロードの音を聴く」ということに焦点を当てていきます。

「テカ」はタブラを学んでいれば誰でも知っています。ですが、「テカ」をどう演奏するかを知る、に進んでいくためには実践が必要になります。

実践とは、頭で理解するのではなく身体で理解していくこと。それは表層的な意識よりもっと深い層に潜在的な記憶として入っていくことになります。

また「聴く」という行為はとても選択的な行為です。何をどう選択し聴いていくのか、それを実践を通して学んでいきます。

ディプトニルの演奏するサロードの音色は、驚くほど繊細で優しい響きがあります。その生の音を間近で聴きながらタブラを演奏出来ることを楽しむこと、出来るだけ体験そのものをポンとそのまま入れてしまう。それが身体で理解していく上での何よりの方法かと思います。

頭で難しいことは考えずに、友達に会いに行くような気持ちで楽しんでいただけたらと思います。

***
昨年のワークショップの様子はこちら↓

まずは「その音」… 大事なことは「バランス」…

 


流派というより一家のようにして

ディプトニルは、20世紀において大いに発展したインド音楽の主流である、マイハール流派の直系かつ核心にいる数少ない音楽家の一人です。

Ali Akbar Khan、Aashish Khan から家族同様にして受け継いできた音楽の本質に触れる、贅沢な本物の体験。

知る人にとっては贅沢過ぎるとも言えるかもしれません。

ぜひこの貴重な機会を、ご興味のある皆さまとシェアできたらと思っています。

 


プロフィール

14361349_1156613621080088_5928756294566102913_ore
ディプトニル・バッタチャルジー (Dwiptanil Bhattacharjee)

サロード奏者
1990年生まれ。インド、コルカタ出身。音楽家の家庭に育つ。幼少よりDhyanesh Khan教授の弟子、父Ashim Bhattacharjeeにサロードを習う。5才で伝説的なインド音楽家、故Ud. Ali Akbar Khanに最年少で弟子入り 。また、サロードの巨匠Ud. Aashish Khan、故Ameena Perera、Alam Khan、各氏のもとで研鑽を積む。 スールナンダン・バラティからスールマニ賞を受賞。オールインディアレディオにゲストパフォーマーとして出演。Ud. Aashish Khanと共演するなど、インド音楽界期待の若手演奏家。Aashish Khan School of World Music Kolkataでは講師も務める。2016年9月に続き、2度目の来日公演。

 


ディプトニル来日2017 全公演情報

今年の来日ツアー詳細は、こちらの特別サイトでご覧いただけます。
http://dpnljp2017.tumblr.com

サロードという楽器は、インドでも奏者があまり多くない楽器です。「サロード」という名前の由来には元々「美しい音」という意味があるのですが、ディプトニルの生み出す音には、この楽器の持つキャラクターに繊細かつ優しい響きが現れるのが魅力です。それは日本人の琴線にも触れるものがあると感じます。

そんな魅力にたっぷり浸れるのが、10/21(土)のインド音楽公演です。
目黒の神社でというのも絶好の環境です。

ぜひ足を運んでいただきたいと思います。

その他今年はヨガとのコラボ企画もあるので、来日サイトをチェックしてみてください。
(※ヨガ方面でインド音楽にも通じていらっしゃる方もたくさんいらっしゃると思いますが、今回のヨガとのコラボは正直仰け反ってしまうくらいありえない贅沢企画だと思います。)


■プロモーションビデオ

■メッセージビデオ


  • 0

『タブラと姿勢』⑦心と身体と無意識と

20170421_02


前回は、「氣」というものに触れました。

元氣、活氣、やる氣、本氣、病氣、また自然の中にも、春の氣配、雨の氣配、など…
*

とはいえ

「氣」だけでは、、
「元気があればなんでもできる」
という有名なフレーズもありますが、
でも、元気だけでは、やる気だけでは当然できないこともあります。
それに必要な身体的技術が伴わなければ、お話にはなりません。
タブラはもちろん叩けません。
「氣合」だけで自転車に乗れるようになったわけではなく、訓練して無意識的に乗れるようになっています。
身体が無意識的に出来るようになったら、その身体を動かしているものは、もう「氣合」なわけではないですが、「氣が通ってる」から転倒せずに乗っていられます。
そして今度は、どこに行こうと思う心が身体を動かす、というのが順序。
思う前に身体が勝手に自転車をこいでいたらあぶないですね…
*

心身の姿勢

身体の姿勢にたいして、「前向きな姿勢」「後ろ向きな姿勢」というように、心の姿勢と言われるものがあります。
身体の姿勢は、心の姿勢にも影響を及ぼしているので、身体が崩れていると、それは心にも影響を及ぼしています。
だから、「身体を整えることで心を整える」というのもよく聞く言葉です。
*

身体で覚える

一方で、理屈ではなく、「身体で覚える」ということも沢山あります。
音楽も本来そうだと思います。
だから、頭も身体の骨や関節も固まっていない、幼少のうちから訓練するのです。
でも、それを言っても始まらないので、「身体で覚える」ということを、矛盾するようですが、どういうことか考えて理解してやる必要があると思います。
*

無意識に入れる

「身体で覚える」ということは、言いかえれば「無意識に入れる」ということです。
無意識に正しくストンと入れてやる必要があります。
何が正しいかは、結局その目的設定によるので、これがまず重要だということにはシリーズ第①回で触れました。
ストンと入れると言っても、実際には、繰り返しの訓錬と修正、そしてまた訓練という継続した取り組みが必要になるのです。
*
この無意識に入れてやる感覚を掴むための、第③回で触れた、やったことのないことをしてみる、またやったことのないことをしているつもりでやる、ということなのだと思います。
まっすぐ最初から入ってくれれば問題ないわけですが、違う形で誤って覚えてしまうこともあります。
それを入れ直すための工夫なのだと思います。
*

もうひとつ、

無意識には意外と「簡単にものが入ってしまう」ということも知りました。

だからこそ、そのときの心の向け方、使い方が非常に大事になってくるということです。
たとえば、目的意識もないまま、テレビをだらだらと見ていると、必要でないものまで無意識に蓄積されてしまいます。
また、感情に任せて子供を叱ってしまうのも、子供に言われている訳と目的が伝わっていれば別だと思いますが、「なんでできないの」「どうしていつもだめなの」といった類の言葉は、子供の無意識にどんどん「できない」「だめ」が刻まれていってしまうので、非常に危険だと想像出来ますよね。叱る側も、目的が見えなくなって意図とは逆の行動・言葉を無意識的に使っているかもしれません。
少しそれましたが、つまりここでは、目的設定が曖昧だと「無意識には別のものが入ってしまう」ということを言いたいわけです。
*

心をしっかり向ける。

スマホを見ながら歩けば危ないですし、スマホを見ながら食事をすれば味も思い出せませんよね。心はスマホの方を向いている。
やりたくない、嫌だけどやらなければいけないことも沢山あります。
でも、心をそむけたままやっていると身体のパフォーマンスがものすごく落ちる、疲れる、しんどい、そして場合によっては危ない。
心の使い方。
目的と心がしっかり重なってはじめて、身体は本来のパフォーマンスをしてくれる。
ステージでも、目的と心の使い方が一致していないと、余計な緊張にとらわれたりしてしまう。
学ぶときにも、これが一致していないと「身体で覚える」ことはできない。
これが「心の姿勢」
*

このシリーズは、自分が学んだこと、実践していくべきことを整理しながら書いています。

次回は、「学ぶということ」氣・心・身体について、少しまとめていきたいと思います。

  • 1

『タブラと姿勢』⑥鍵となるもの

Exif_JPEG_PICTURE


前回は、自然な姿勢というものについて触れました。

「自然な姿勢には自然な安定がある」
*

ひとつ

今まで、身体的な側面から「姿勢」について触れてきましたが、「学ぶ姿勢」などというように、もちろんそれだけではなく、それより重要なこともあります。
そこに触れていく前に、まずひとつ理解しておく必要があるだろうということについて書いておきたいと思います。
*

となるのは

「氣」
というもの概念です。
元氣、活氣、やる氣、本氣、病氣、氣持ち、氣が合う、氣になる、氣が抜ける、氣をつけるなど、「氣」という言葉は日常的にもよく使っていますし、日本語にはこの言葉を使う表現がたくさんあります。
つまり、日本人はもともと「氣」というものを感覚的に理解している。
これを聞いた時は、とてもしっくりくる感じがありました。
春の氣配、雨の氣配、秋の氣配…
自然の中にも「氣」を感じている証拠ですよね。

自分が何かを目指す、取り組む上で、個人的なものでない、何か日本人としての美学やアイデンティティを求める、大切にしたいと思う心もありました。

それで、よりしっくりきたのだと思います。

*

「氣」

は難しいものでも、怪しいものでもなんでもなくて、生きている限り、本来誰もが持っていて、誰もが出していて、流れているもの。
しかも、「空氣を読む」といった言葉もあるほど、世の中はそもそも「氣」で満ちていて、それが「流れる」か「滞る」かの違いだということです。
東洋医学で「気血」と言われたりしますが、日常的な日本語の中で見つけていくと、より身近で当たり前のものとして感じられます。
なぜ「気」ではなく旧字の「氣」と書いているのかといいますと、「氣」はエネルギーだから、气の中が「〆」はではなく、八方に広がる「米」という文字の方が本来の意味に合致している、ということを聞いたからなのです。
これも、非常にしっくりくるものがありました。
漢字はイメージをダイレクトに伝えてくれます。
*

氣が通る

自然で安定した姿勢のためには、まず、全身、頭のてっぺんから指先、足のつま先まで「氣が通っている」ことが必要。
これは「氣が抜けていない」状態ということとも言えると思います。
例えば、疲れているときにだらっとして「氣が抜けている」と余計に疲れてやる氣が出ません。
当然、タブラについても、脱力して「力が抜けている」ことと「気が抜けている」ことは明らかに違うのは容易にわかります。
聞けば当たり前のことですが、あらためて言われてみなければ、よくよく意識したこともなく、つまり知らなかったことでもあります。
氣が通らず滞れば「病気」になり、氣が絶えれば「氣絶」、止まれば死んでしまう。
*

氣を出す

また、氣は出せるもので、特別何かをしなくても出ているということもわかります。
「元気出していこう」「やる気をだせ」
出る氣が強ければ「強氣」、弱いと「弱氣」、内にこもれば「内氣」…
*

出来る氣

「出来る氣」がしないけど、日々取り組んでいれば近づける。
なにに?
結論から言えば、「出来る氣」がしなければ「出来る」ことはありません。

また、もしかしたら「出来るかも」でも、もしかしたら「出来ないかも」

これもダメでしょう。

*
実際、以前の記事『タブラと姿勢』①目的が定まっているかでご紹介したテストで、
「出来る」「出来ない」「出来ないかも」
と言葉を発してみれば、身体とその能力が、どれだけ言葉と気持ちに無意識的な影響を受けているのかに驚かされます。
*
もちろん「出来る」とさえ言えばなんでも出来るわけはなく、その時点では「出来ない」こともあるでしょう。
ただ、こういうことが言えると思います。
本氣で「出来る」と思っていない人間には、本質的に誰も何も教えることは出来ない
ということです。
*

この続きは、また次回にしていきたいと思います。

  • 1

『タブラと姿勢』⑤自然な姿勢と力の抜き方

Exif_JPEG_PICTURE


姿勢

前回は、「姿勢」というキーワードから、ある衝撃を受けた体験までを書いて来ました。

*
「自然な姿勢には、自然な安定がある」
ここで言われる「自然な姿勢」とは、もっとも力が抜けて楽で安定している状態。
「力み」で苦しんでいる、つまり「適切な脱力」「リラックス」ができないことで悩んでいる身にとっては、なんとも実感の湧かない、でもこれ以上なく魅力的な響きです。
*

手首をもっと柔らかく

タブラを演奏する上で、手首の柔らかさが重要なことはわかっています。
「力が入りすぎ」
「手首が固い」
「もっと力を抜いて」
「もっと楽に」
「もっと軽く」
…etc
手首と指を動かす筋のストレッチ、手根骨の仕組みとストレッチ法、、、
単に、楽に力を抜いて叩こうとすると、力の抜けた軽くか細い音になります。。。
それで、色々教えを請うわけですが、
問題は、
出来る・出来てる人には、出来ない・出来ていない人の感覚はわからない。そして言葉で説明できない。
ということです。
まだまだ本当の自由や、達人の感覚などわかるものではありませんが、日々の実践で少しずつでも「力の抜き方」がわかってくると、それまでなぜ力が入っていたのか、どうやって力を入れていたのかさえも、不思議と思い出せなくなってきます。
なるほど、だから教えるのも、習得するのも難しいということか。。
*

手首の柔らかさについては、肩の柔軟性、動きの質、身体の軸の取り方など、具体的な取り組みも不可欠であり実践中ですが、「姿勢」という幹がなければ、それも単に枝葉になってしまうと感じています。

元から改革。

*

元がしっかり

「元がしっかりしていれば、外からの影響に関わらず安定している」
ボディーが正しくリラックス出来て安定していれば、手をどんなに振られようと、上体を押されようと、まったく動じない。
具体的に正しい姿勢を感覚として掴むための実践法に触れたことついて、前回書きましたが、これを文字情報で伝えることには少し限界があるようです。
とにかく直感したのは、
正しい姿勢、全身の力の抜き方を体得すれば、腕は驚くぐらい柔軟で、自由に動けて、なおかつ強い!
ということは、
力を抜いて、楽に、しなやかで強い音が出せ、演奏できる!!!
ということではないか!
力強く踏ん張って、頑張って「しっかり」させるのではなく、楽チンで力を抜いているのに「しっかり」している。
でも、これは頭だけだとよく理解できません。
力強くあるためには、筋肉を鍛え、力を入れ、頑張るには、歯を食いしばり忍耐を貫く、イメージがどうしても抜けないから。
それはもう潜在意識に深く刻まれています。
*

臍下の一点

「タブラの姿勢」は腰を落として重心を下げて、、とかあれこれやってきたのですが、まず人間本来の身体について
「自然な姿勢には、自然な安定がある」

という原理を知りませんでした。

*

まず、臍の下、下腹のことを丹田といって、「丹田を意識しろ」「丹田に力を込めろ」などと言われたりして重要なものとされていますが、タブラを習得する上では、指や腕、上体ばかりに意識がいっていて、「丹田」を意識したりすることはありませんでした。
さらに、「自然な姿勢」を知るには、
まず「臍下の一点(せいかのいってん)」を知る必要があります。
「丹田」と言われるとき、普通は下腹全体を意味します。
でも、「臍下の一点」というとき、それは下腹のずっと下、ヘソ下からゆっくりと指で押しながら下がっていくと、指の力が入らない、ほとんど恥骨に近いところにあります。
力を抜くとき、この「臍下の一点」がその力の収め先だというのです。
また、足のつま先まで意識が通った状態で、肩、そして全身の力を抜き、「臍下の一点」に全てを落ち着けて立つと
・最も楽で
・最も安定していて
・最も持続可能である
「自然な姿勢」になる。
また、その状態では、人間は心も落ち着いた状態になる。
つまり、落ち着いた状態が本来自然な状態だというのです。
でも、これだけを読んでも全然わかりませんよね?

「力み」でがんじがらめになった僕にもさっぱりでした。。

力の抜き方そのものは、実際に身体で体感してみなくてはわからない。

*

ちょっと実践:肩の上げ下げ

肩の力の抜き方、また個人個人によって違う自然な肩の位置の見つけ方について、学んだ方法をご紹介します。
(自然な肩の位置は、骨格、筋肉のつき方などによって人それぞれ違います。)
「肩を上げて下げてください」
こう言われると、たいがい首をすくめて肩全体を上げてしまいます。
これでは力を入れている状態なので、いくらやってもリラックスできません。
「肩先」ここは鎖骨と肩甲骨につながっていて、喉の下、鎖骨と鎖骨の間で胸骨につながっています。
肩甲骨は肋骨や背骨にはついていない、浮いている骨になります。
肩を上げるときは、この鎖骨と胸骨の繋がる場所、ここを中心に「肩先」を上げる。
そのとき、腕の力は抜いていてください。
そうすると、円軌道を描くように「肩先」が動き、引っ張られるようにして肘が自然と上がります。
肩を上げる位置を前後したりしてみて、一番楽で、一番肩の上がる場所、そこがご自身の自然な肩の位置です。
また、上下していれば、肩の力が抜け、リラックスできます。
僕の場合は、これを知っただけでも、大きな効果がありました。
*

自然な

よく「自然体で」などと言われますが、なにが自然体なのかはよくわかりません。
本来は、なにもしなければこの状態、首が座るようになった赤ん坊は自然とこの状態なのでしょう。

でも、「自然体」でなない場合には、いつでもその状態でいられるための訓練が必要です。

そうです。それは訓練できるのです。

*

シリーズのメインテーマは引き続き『タブラと姿勢』です。

次回は、訓練の鍵となるものについて書いていきたいと思います。


  • 1

『タブラと姿勢』④まさに蜘蛛の糸

Exif_JPEG_PICTURE


自分のことは自分が一番わからない

「我々の直面する重要な問題は、それを作った時と同じ思考のレベルでは解決できない」

同じ思考、同じ行動、同じ努力をしていては超えられない。
*
前回までの記事:『タブラと姿勢』
*
こうして書いていると、書いている本人の思考や反応の癖も、少しずつ外側からみえてきます。
自分のことは自分が一番わからない。
*

あるキーワード

「力み」により、自由な動きを獲得できないことに悩み、 暗く冷たく重い出口のみえないトンネルの中でもがいていた中で、あるキーワードが引っかかってきました。

「姿勢」

本連載のタイトルにもなっているものです。
*
「自然な姿勢には、自然な安定がある」
というのが、その教えでした。
身体が完全に自然な姿勢で整っていること、それは
・最も楽で
・最も安定していて
・最も持続可能である
それにより、いつでもすぐに動ける最も自由な姿勢、だということなのです。
「元がしっかりしていれば、外からの影響を受けず安定している」
理屈はわかります。筋が通っています。
なにより重要なポイントとして、それは「誰でも出来る」普遍性のあるものだというのです!
*
「力み」は抜こうとすればするほど固く締まり、、もがけばもがくほど穴に落ちていくアリ地獄のようなもの。。
いうなれば、そこに垂らされた一本の蜘蛛の糸!
もうしがみつくしかありません!!!
*

ものごとは実践

でも、それを知識として知っているだけでは、何にもなりません。
そして、その指導をしている道場で、見た光景が衝撃でした。
*
「元がしっかりしていれば、外からの影響を受けず安定している」
だから、
身体の本体が安定していれば、腕を人にどんなに振られても、影響を受けない。
自然な姿勢が出来ていると、その手を持って、どんなに人が「ぶるぶるぶるぶる」やろうともまったく影響されないのです。

そればかりか腕を振る人が、虚しくなるほど抵抗のないものを振っている感じです。

*
そのとき思い浮かんだのは、まさにオニンド・チャッタルジー先生の手でした。

まるでどこにも抵抗のない、しなやかでスムースで、ぐにゃぐにゃとは違うふにゃふにゃしたやわらかい手です。
*

「なんだ!なんなんだ!これは!」

内心、興奮が抑えられませんでした。
*

次回、その「姿勢」についてもう少し掘り下げていきます。


  • 1

マリナ・アーマッド・アラム来日公演 2016

SUFI-KALAM-Marina-ji-Pic-1re

世界に広がるインド音楽を体現する、インド声楽家 マリナ・アーマッド・アラム氏がNYより来日!

来日公演ツアーのサポートで演奏させていただきます。

Marina Ahmad Alam (マリナ・アーマッド・アラム)

バングラデシュの首都ダッカ生まれ。幼少の頃より北インド古典声楽を学ぶ。ダッカ音楽大学で学んだ後、ニューデリーのGandhara Maha Vidyala音楽大学へ留学。北インド古典音楽の代表的なボーカリストとして知られるパンディット・ジャスラジ氏に20年以上に渡り指導を受け現在に至る。グルジ(師)に同行して世界各地でのコンサートに出演する傍ら、ムンバイ(インド)とNY州を拠点にインド古典声楽の指導と普及に努めている。

彼女の師であるパンディット・ジャスラジといえば、異なる主音、異なる音階を歌う男女のデュオ演奏という高度なスタイルを生み出したり、珍しいラーガ(旋律)を数多く紹介したり、新しい曲を数多生み出してきた、先駆者として現代インド音楽を創り出してきた巨匠の一人。多くの優秀な音楽家を育てた師としても有名な人です。

マリナ氏は、そんなパンディット・ジャスラジに20年以上師事し、ツアーで世界を回る師匠に同行し、サポートヴォーカルを務めるなどしています。また現在でも様々な音楽を貪欲に学び、特にSufi音楽にも造詣が深い人。現在、NY、ムンバイ、ダッカを行き来しながら指導にも尽力しています。NYでは、UDGAMというNPO団体を主宰し、米国内外、またインドから奏者を招いて、年4回コンサートを開催しています。

そんな彼女の来日とあって、声楽について、インド音楽について、世界ツアーの現場や学びの現場について、世界やNYでの音楽状況、色々と学び吸収する機会にできたらと思っています。

 


▽9月3日(土)
〜マリナ アーマッド来日コンサート〜

6時半開演 8時終了予定
Keifukuji Hasuda-Saitama
幼児歓迎、シニアの方もご一緒にご家族でお楽しみください

Marina Ahmad ー北インド古典ボーカル
指原一登ーKazuto Sashihara Tabla
土肥 真生ーManao Doi, Guitar

オープニングアクト:小田切淳子 奉納舞(インド舞踊バラタナティヤム)

主催:慶福寺(蓮田市・蓮田4-104)・らあが練馬
問い合わせ:らあが練馬 raga2014@yahoo.co.jp
090-7209-5701関口
http://www.keifukuji.org/

 


▽9月4日(日)
〜マリナ アーマッド来日コンサート〜

Marina Ahmad ー北インド古典ボーカル
指原一登ーKazuto Sashihara Tabla
土肥 真生ーManao Doi, Guitar

オープニングアクト:
バンスリ演奏:田中淳一
奉納舞(インド舞踊バラタナティヤム)ー小田切淳子

練馬区役所地下ホール
練馬区豊玉北6-12-1 都営地下鉄大江戸線 練馬駅 西武池袋線・地下鉄有楽町線 練馬駅
下車徒歩5分
18:30pm開場 18:45pm 開演 20:20pm 終了予定
料金 予約¥1500 当日¥2000 高校生 ¥800 中学生以下幼児も含み無料
予約・お問い合わせ:練馬らーがの会
✉: raga2014@yahoo.co.jp
TEL : 090-1697-8509(19:00 以降 )

 


▽9月10日(土)
〜マリナ アーマッド来日コンサート〜

トーク&ライブ@きらら鎌倉
Talk & Live@Kirara Kamakura

15時〜16時半
予約:1800円 / 2名カップル割引 3000円/2名
当日:2300円 / 2名カップル割引4000円
高校生以下、幼児も含み無料
*カップル割引は異性、同性を問いません。ご家族、お友達も可

トークとバンディッシュ(歌曲)ライブの会
ラーガやインド音楽、楽器についての貴重なお話を
伺うトーク&ライブミュージックイベントです。
質問たくさん大歓迎!インド音楽初めての方も是非ご参加ください
インド音楽トーク&ライブ

Marina Ahmad ー北インド古典ボーカル
指原一登ーKazuto Sashihara Tabla
土肥 真生ーManao Doi, Guitar

予約受付らあが鎌倉
genkistep2@gmail.com

きらら鎌倉音楽室
住所:〒248-0006 鎌倉市市小町1-10-5
電話: 0467-25-2030
JR鎌倉駅東口徒歩3分
駐車場・駐輪場はありません。


  • 1

【ディプトニル来日】『どうやってアリ・アクバル・カーンの弟子になったのか?』

ディプトニル3ys

受け継いだ小さなサロード

写真は、ディプトニル・バッタチャルジー 3歳の時。
この小さなサロードは、その昔 ウスタッド・アリ・アクバル・カーン(※1)の実際に使っていたという楽器です。

ディプトニルの父が、彼の師匠であり、アリ・アクバル・カーンを父に持つProf.ダネーシュ・カーン(※2)から引き継いだものです。

この楽器は、今でもディプトニルの家にあるそうです。


どうやって私がアリ・アクバル・カーンの弟子になったのか?

by Dwiptanil Bhattacharjee
ディプトニル1yh

(ディプトニル1歳半の時)

私の父(Ashim Battacharjee)はかつて、ウスタッド・アリ・アクバル・カーンの息子であった故・ ダネーシュ・カーン教授に、サロードのレッスンを受けていました。
そのとき私は単なる子供に過ぎず、父の練習の邪魔をすることがほとんど私の習慣になっていました。
私の父は、どうしたら良いか、師であるダネーシュ教授にそのことを相談しました。

そのとき「この子はサロードの音に魅かれていて、この楽器に興味を持っているようだ。」ということに気づいた彼は、小さなサロードを私に送ってくれたのです。そして彼は、私が5歳になったら、師弟の儀式を交わして教えたいと言ってくれました。

しかし、その年彼は亡くなってしまったのです。彼の妹は、このことを父であるアリ・アクバル・カーンに伝えました。

そして私がいよいよ5歳になった時、私は師弟の儀式において、ウスタッド・アリ・アクバル・カーンからその証である”ガンダ”と呼ばれる紐を授かり、教えを受け始めることになったのです。


(※1)ウスタッド・アリ・アクバル・カーン [1922-2009]

aliakbarkhan

20世紀に活躍した偉大な音楽家。演奏家、作曲家、教育者として、現在のインド音楽の発展に多大な貢献をした。アメリカに初めてサロードを紹介した演奏家であるばかりでなく、1967年にカリフォルニアにアリ・アクバル音楽大学を創設し、以後40年に渡り教育活動にも献身した。

”音楽の父”とも言われる、マイハール流派の創設者 ウスタッド・アラウッディン・カーンの後継者。演奏形式や楽器そのものを大きく改革した アラウッディン・カーンは、ラヴィ・シャンカールをはじめ、多くの演奏家を育てた。

インド独立前後と宮廷の盛衰を知る数少ない音楽家で、最後の宮廷音楽家とも言われている。

 

(※2)Prof. ダネーシュ・カーン [1941-1990]

dhyaneshkhan
ウスタッド・アラウッディン・カーンを祖父に、ウスタッド・アリ・アクバル・カーンを父に持つ音楽一家に生まれ、演奏家、作曲家、教育者として活躍。

サロード奏者として著名な音楽フェスティバルのほとんど全てに出演し、また、ロイヤル・アルバート・ホール(ロンドン)で演奏するなど、多数の海外ツアーをこなした。

アリ・アクバル音楽大学やロビンドラ・バラティ大学で、教育者としても多大な貢献をした。


サロードとアリ・アクバル・カーン、マイハール流派について

 

 


▽2016年9月22日(木祝)-マスミ公演-

160922_仮フライヤー のbanner (1)
【出演】ディプトニル・バッタチャルジー(サロード)
指原一登(タブラ)
【時間】開場 14:30 開演 15:00
【場所】マスミ スペースMURO・大塚 東京都豊島区巣鴨4丁目5-2
【料金】予約 3000円 当日 3500円 ペア 5000円(2名様料金 要予約)
【予約・問合】ご予約・お問い合わせ: mail@kazutosashihara.com 090-4201-6885(さしはら)
来日オフィシャルサイト: dwiptanilbhattacharjee-japantour.tumblr.com

 

ディプトニル・バッタチャルジー:サロード奏者

1990年生まれ。インド、コルカタ出身。音楽家の家庭に生まれる。
幼少より著名なサロード奏者Prof. Dhyanesh Khanの弟子である父Sri Ashim Bhattacharjeeにサロードを習い始める。最年少で、現代インド音楽を形作った最も有名なインド音楽家、故Ud. Ali Akbar Khanの弟子になる 。
現在もUd. Ali Akbar Khanの長男であるサロードの巨匠Ud. Aashish Khan、娘Smt.Ameena Perera、Sri Alam Khan、各氏のもとで研鑽を積んでいる。
スールナンダン・バラティからスールマニ賞を受賞。オールインディアレディオにゲストパフォーマーとして出演。Ud. Aashish Khanとも共演するなどインド国内を中心に精力的に演奏活動をしている。今後の更なる活躍が期待される若手演奏家。2016年9月初来日公演。
https://www.facebook.com/dwiptanil


  • 0

目的を諦めないために手段を諦める

img_6789


諦める?

目的を諦めないために手段を諦める
元陸上400メートルハードルの為末大さんの言葉。

 

一般的に、「諦める」という言葉にはネガティブな印象を持つ人が多いと思います。

この言葉は、『諦める力』という為末さんの著書にあるものです。

 

本の内容も素晴らしいと思いますが、
個人的には、よりこの言葉にピンと来るものがあります。

 

その意味を端的に表現すると、
固執している間違った手段を諦めて、目的のためにもっと正しい手段を選択する
ということです。

 

文章にしてしまうとひどく当たり前に思えることですが、
人間、今現在自分の一所懸命やっていることが間違っている
(または向いていない。何れにしても選択として間違っている)
と認めることは、中々に困難です。

 

間違いを認められたとしても、その時点では、
何がもっと正しい選択なのかを知ることは更にまた困難です。
正しかったかどうかの結果は、当然ずっと後になってからでないと分かりません。

 

僕自身、この2年間はずっとこの過程の中にあったと言えます。
そして、現在地点こそだいぶ変わりましたが、
まだ過程の中にいることには変わりはありません。

 


大海のような

と、よく形容されるインド音楽ですが、
それは現実にその通りです。

その中を、タブラで現実的に泳ぎ渡っていく必要があるわけです。

 

歴史の中で、偉大な音楽家たちが、
広く深く豊かに広げてきた大海の
一番深く波の高いところで更に身を削り凌ぎを削っているところに、
市民プールで泳ぎ方を覚えただけの人間が行くのはどう考えても無謀です。

 

そうではなく、まず海での泳ぎ方を覚えること。

 

当たり前といえば当たり前過ぎる話ですが、
海で泳ぐことと、プールで泳ぐことはそもそもまったく別物です。

プールでも溺れることはあっても、潮に流され遭難することも、
嵐やサメに襲われることもありません。

市民プールで、いくら大海原を渡る夢を見ていても、
また、いくら安全なプールで上手く泳げるようになってみても、
海を泳ぎ渡れるようには一生なれないのです。

 

インド音楽は、市民プールではなく大海であり、
道路でいえば自動車教習所ではなく、F1サーキットのようなものです。

どういうことかというと、

はじめからやり方が違う。
 そもそも、そういうことです。

 

先の為末さんの本の中でも、競技においては
世界を目指すのと、日本一を目指すのとでは、はじめからやり方が違うと。

チョーさんの

昨年の来日前に、こんな記事を書いていました。

 

今からすれば、思い上がりも大概にしろと言いたくなるような意識が見て取れます。。

「知らない」とは恐ろしいことですが、
「知らないまま」でいることはもっともっと恐ろしいことです。

はじめから泳ぎ方を「知っている」人間はいない。
でも、泳ぎ方を「知らない」まま泳ぎだすのは間違っている。

 

今年6月のチョーさんの来日で、ようやく海での基本的な泳ぎ方を教わり、
それはつまり「はじめから違う」やり方だったのです。

 

記事『またタブラに出会えた』にも書いている、

チョーさんから学んだことこそ

目的を諦めないために手段を諦める

目的のために、より正しい選択をする

ことそのものでした。

 


9月には、

大海の真ん中に向けて全速力で泳いでいるような
若手気鋭のサロード奏者・ディプトニル来日公演があります。

チョーさんから3ヶ月
とんでもないことにも思えますが、
そこに環境と目標を合わせていく設定をしたことと、
そこへ向かう現実的な手段を掴んだことで、
淡々とした道が目の前にあるだけのようにも見え方が変わってきています。

来日公演に向けて

ディプトニルとのコミュニケーションも取れてきています。
彼の背景にあるインド音楽についても、徐々にご紹介していきたいと思います。

 

▽2016年9月22日(木祝)-マスミ公演-

eeディプマスミ_表re
【出演】ディプトニル・バッタチャルジー(サロード)
    指原一登(タブラ)
【時間】開場 14:30 開演 15:00
【場所】マスミ スペースMURO・大塚 東京都豊島区巣鴨4丁目5-2
【料金】予約 3000円 当日 3500円 ペア 5000円(2名様料金 要予約)
【予約・問合】ご予約・お問い合わせ: mail@kazutosashihara.com 090-4201-6885(さしはら)

来日オフィシャルサイト: dwiptanilbhattacharjee-japantour.tumblr.com
 
 
ディプトニル・バッタチャルジー:サロード奏者
1990年生まれ。インド、コルカタ出身。音楽家の家庭に生まれる。
幼少より著名なサロード奏者Prof. Dhyanesh Khanの弟子である父Sri Ashim Bhattacharjeeにサロードを習い始める。最年少で、現代インド音楽を形作った最も有名なインド音楽家、故Ud. Ali Akbar Khanの弟子になる 。
現在もUd. Ali Akbar Khanの長男であるサロードの巨匠Ud. Aashish Khan、娘Smt.Ameena Perera、Sri Alam Khan、各氏のもとで研鑽を積んでいる。
スールナンダン・バラティからスールマニ賞を受賞。オールインディアレディオにゲストパフォーマーとして出演。Ud. Aashish Khanとも共演するなどインド国内を中心に精力的に演奏活動をしている。今後の更なる活躍が期待される若手演奏家。2016年9月初来日公演。

 


  • 0

9/22(木祝) ディプトニル来日 -マスミ公演- 詳細

160922_仮フライヤー のbanner (1)

2016年 9月 インド・コルカタより初来日!!!

インド音楽の次世代を代表する期待の若手演奏家
サロード奏者・ディプトニル・バッタチャルジー!伝説の音楽家・故ウスタッド・アリ・アクバル・カーンに
最年少で弟子入りを許された逸材!サロードとは、深く重厚感のある甘美な音色が特徴の楽器伝説の音楽家から受け継いだ音、今ここで生まれる音楽、
今を生きるディプトニルのサロード演奏

自然と集中力を高めてくれるマスミの和紙空間が、
再び響きの音世界を演出します!

どうぞご期待ください!


▽2016年9月22日(木祝)-マスミ公演-

【出演】ディプトニル・バッタチャルジー(サロード)
指原一登(タブラ)
【時間】開場 14:30 開演 15:00
【場所】マスミ スペースMURO(大塚)
東京都豊島区巣鴨4丁目5-2
【料金】予約 3000円 当日 3500円
ペア 5000円(2名様料金 要予約)
【主催】HEAT bEAT MUSIC
【予約・問合】 mail@kazutosashihara.com
090-4201-6885(さしはら)

Facebookイベントページも出来ました!
ページで参加を押していただいてもご予約いただけます。
確認のメッセージを、Facebook上でこちらから送らせていただきます。
(直接繋がっていらっしゃらない方は、メッセージボックスのフィルター機能にご注意ください。)


ディプトニル・バッタチャルジー:サロード奏者

DSC_0246 のコピー
1990年生まれ。インド、コルカタ出身。音楽家の家庭に生まれる。
幼少より、著名なサロード奏者Prof. Dhyanesh Khanの弟子である、父Sri Ashim Bhattacharjeeにサロードを習い始める。
年少で、現代インド音楽を形作った最も有名なインド音楽家、故Ud. Ali Akbar Khanの弟子になる 。
現在もUd. Ali Akbar Khanの長男であるサロードの巨匠Ud. Aashish Khan、娘Smt.Ameena Perera、Sri Alam Khan、各氏のもとで研鑽を積んでいる。
スールナンダン・バラティからスールマニ賞を受賞。オールインディアレディオにゲストパフォーマーとして出演。Ud. Aashish Khanとも共演するなどインド国内を中心に精力的に演奏活動をしている。今後の更なる活躍が期待される若手演奏家。
2016年9月初来日公演。
https://www.facebook.com/dwiptanil

 

指原一登: タブラ奏者
130922_2_l

HEAT bEAT MUSIC 主宰。

タブラを、巨匠 Pt.Anindo Chatterjee、Anubrata Chatterjee氏に師事。
また、Arunangsh Chaudhury氏に指導を受けている。
「今ここで生まれる音楽」として作り上げられて行くインド音楽の無限の可能性に惚れ込み、その追求を自身のメインフィールドとして活動している。インドや海外ともオープンで積極的な交流をしていける環境を構築・実現していくべく、精力的な活動を展開中。
主宰するHEAT bEAT MUSICでは、アーティスト招聘、公演企画、ワークショップ企画などの制作等に力を入れている。
来日アーティスト、国内外で活躍する演奏家・舞踊家と多数共演。
インド、パキスタンなど各国大使館演奏。TVラジオ番組出演等。
kazutosashihara.com

 


来日ツアーオフィシャルサイト


dwiptanilbhattacharjee-japantour.tumblr.com

当公演はもちろん、ディプトニル来日ツアー全情報を網羅するオフィシャルサイトが出来ました!
コンテンツも今後増えていく予定です。

ツアー企画の来日実行委員会へのお問い合わせ先はこちらになります。

https://youtu.be/7iTpEE09Ohs